ヤマシン金完熟白醤油 | 醤油の記憶【Recollection of Soy SOURCE】 -日本全国のお醤油の記憶とノート-

ヤマシン金完熟白醤油特級

みりんの街、愛知県碧南市。白だし、白醤油発祥の地でもあるこの土地にあるヤマシン醸造株式会社さんの白醤油です。西暦1802年に創業し、200年を超える歴史を持った醸造会社です。

白醤油は、金山寺味噌を仕込んでいた際に上澄みの液体を味見すると醤油に似た風味で美味しかったことから発見されたと言われております。濃い黒い色が特徴の「たまり醤油」と似た経緯で発見をされていますが、白醤油の原料の大部分が小麦のため、出来上がった色が「黄金色」や「飴色」という色となっているのが「たまり醤油」との大きな違いです。

ちなみに碧南市の明石公園には、白醤油発祥の木桶型モニュメントもあるようです！

さて、ヤマシン醸造さんは現在この白醤油を専業としており、白醤油を使ったドレッシングなども作っています。この他にも、白醤油に出汁類を加えた「白だし」も製造していますが、この「白だし」、ヤマシン醸造さんが1971年に発売した「しらつゆ」が発祥とされています。※「白だし」という名前は、同じく愛知県碧南市の七福醸造の商品が初めて使用したものが初めてのようですよ。

ヤマシン醸造さんの白醤油の原料の配合は「小麦９:1大豆」という比率なのですが、一般的に小麦は甘み、大豆は旨味に影響がでると言われています。このバランスはそれぞれの醸造業者さんの絶妙のバランスがあり、その醸造業者個性が出るところとなります。白醤油全般に言えますが、小麦の甘みがしっかりとありますので、汁ものを作るときには、みりんをあまり加えなくても味が整うのが良いところですね。

汁ものや煮物を作るのに白醤油は重宝します。基本的にはどのような料理にも合うと思いますが、きしめん、にゅうめん、和風のスープパスタなどにつかうのは美味しかったです。あとは白だしを作って冷凍スープストックしておいてもいいかもしれません。あとは高野豆腐などの色を薄く仕上げたい煮物にも良いですね！ふきの煮物なども綺麗に仕上がると思います。