宝扇濃口

向出醤油醸造元 本造り醤油宝扇 濃口

奈良の華厳宗大本山「東大寺」に沿った国道369号線転害門の近くに、明治12年(1879)創業の向出商店さんがあります。ちなみに明治12年は、三重でコレラが大発生した年。そんな年に創業した、向出醤油醸造元(向出商店)さんの「醤油 宝扇」の濃口の紹介です。

以前の務め先の保養所のような寮が東大寺の近くにあり、たまたま散歩していた時に出会った醸造元兼店舗です。そのお店の前を通るとすぐに、醤油の豊かな薫りが広がり、否が応でもここがお醤油屋さんだということが解りました。店構えも昔ながらのお店で心地よい空間です。

その宝扇濃口醤油、口に含むと香りと旨味と塩分がふわっと(というかぶわーっと)広がり、少し辛口ですが後味がわりさっぱりとしており味のコントラストがはっきりしています。華やかな旨味と切れ味良い後味のバランスが良い非常に好みの醤油です。初めて味見をした時、ああコレ旨いなあと素直に思いました。

白身魚の刺身、かぶの醤油漬けなどに使っても美味しかったのですが、本領発揮は汁物。蕎麦・関東風うどんのかけつゆ、かえしに使うと非常に美味でした。嫌な主張などしない醤油なので、どんな素材と合わせても相性良い醤油だと思いますよ。

初めて伺ったときはご主人さん。再訪時には、女将さんが対応してくださいました。ここの醤油はどれも2、3年かけて作っているんですよという女将さん。ポン酢もおすすめですよとのこと。今回紹介の宝扇濃口は、初回訪問時に買いましたが、次回行ったときはぜひポン酢も購入してみたいと思っています。

ちなみに商品名の「宝扇」は、ポルトガル語で「庶民的な」という意味があるそうですよ。

いろいろな地に行くたびに、いろいろ醤油を買っていましたが、写真と感想をまとめだしたのは、この宝扇醤油が一番初めでした。記念すべき1本。味も好みでおすすめです。同行者に撮ってもらったお店の写真はなぜか見つからず傷心ですが、きっとまた再訪すると思いますので、その時にまた撮影したいと思います。

※写真のサイズは300ml瓶です。おいしく頂きました。

本造り醤油 宝扇 濃口
品 名    : こいくちしょうゆ(本醸造)
ブランド   : -
製造者    : 向出醤油醸造元(合名会社向出商店)
カテゴリ   : 濃口醤油
発酵熟成   : 製造に約2年
仕 込    : 木桶
原 料    : 大豆・小麦・食塩・アルコール
塩分濃度   : -
ホームページ :  http://www.eonet.ne.jp/~mukaide/
購入場所   : 向出醤油醸造元(合名会社向出商店)
作ったもの  : かぶのしょうゆ漬け、汁ものなど